面談・面接で聞くべきこと 聞きにくいことを、角を立てずに聞く言い回し

「残業はどれくらいですか」とは聞きにくい、と感じる方は多いと思います。ただ、働き始めてから「聞いておけばよかった」と思う項目ほど、面談の場で確かめられます。聞き方の型を知っておけば、角を立てずに聞けます。
聞いてよいことと、聞く順番
入社後の食い違いを防ぐための確認は、会社にとっても助かることです。「疑っている」ではなく「長く働くために確かめたい」と伝われば、質問は失礼になりません。
- 1回目の面談:仕事の内容、担当する範囲、チームの体制を中心に聞きます
- 中盤から後半:残業、休み、夜勤・当番など、働き方を聞きます
- 内定の前後:給与の内訳、入社の時期など、細かい条件を確かめます
転職エージェントを使う場合は、聞きにくい項目を先に伝えておき、会社に確かめてもらうこともできます。
角を立てない聞き方の4つの型
- 理由を添える:「長く働きたいので、働き方のイメージを確認させてください」
- 決まりではなく、実績を聞く:「残業は少ないですか」ではなく「直近1年の実績はどうでしたか」。決まりと実態の差が分かります
- 仕組みを聞く:「忙しい時期はいつで、そのときはどう対応していますか」。答え方に会社の考え方が出ます
- 見せてもらう:「配属予定の部署の見学や、一緒に働く方と短くお話しする機会はありますか」
聞きにくいこと別の言い回しと、答えの読み方
| 聞きたいこと | 言い回しの例 | 答えの読み方 |
|---|---|---|
| 残業 | 「繁忙期も含めて、直近1年の残業は月平均でどれくらいでしたか」「固定残業代に含まれる時間と、超えた分の扱いを教えてください」 | 期間と範囲(部署・職種)を付けた数字で答えられるか。「人による」だけなら、もう一歩聞きます |
| 有給休暇 | 「同じ部署の方は、有給休暇を平均で年に何日くらい取られていますか。取りにくい時期はありますか」 | 取得日数を把握しているか。年5日の取得は、会社の義務です |
| 離職 | 「このポジションは増員でしょうか、欠員の補充でしょうか」「直近3年に入社した方のうち、今も在籍している方はどれくらいですか」 | 数字が出なくても、状況を説明できるか。新卒の場合、会社は求めに応じて採用者数と離職者数などを提供する義務があります |
| 評価・昇給 | 「評価は誰が、どんな基準で行いますか。昇給の実績を一例で教えてください」 | 基準が説明できるか。「頑張り次第」だけなら、具体例を聞きます |
| 上司・チーム | 「配属予定のチームの人数と年代、直属の上司の方の進め方の特徴を教えてください」 | 人物像を具体的に話せるか |
| 夜勤・当番 | 「夜勤(オンコール)は月に何回で、直近半年の実績はどうでしたか。回数の相談はできますか」 | 決まりの回数と実績が合っているか |
| 配属・異動 | 「配属先は、どなたがどのように決めますか。希望は事前に聞いてもらえますか」「転勤や異動の範囲を教えてください」 | 募集の段階で、変更の範囲の明示が決まっている項目です |
| 試用期間 | 「試用期間中は、給与や待遇が本採用と違いますか」 | 試用期間の有無も、募集で明示する項目です |
職種ごとに足したい質問
| 職種 | 足したい質問 | 質問文のまとめ |
|---|---|---|
| IT | 「オンコールは月に何回ほどで、手当や翌日の扱いはどうなっていますか」「障害の振り返りやコードレビューは、どんな決まりで行っていますか」 | ITの質問文 |
| 薬剤師 | 「1日の処方箋枚数と薬剤師の配置人数を教えてください。薬剤師が一人になる日はありますか」 | 薬剤師の質問文 |
| 介護 | 「夜勤は月に何回で、何人体制ですか。処遇改善加算は、基本給・手当・賞与のどこに入っていますか」 | 介護の質問文 |
| 看護師 | 「夜勤は月に何回ですか。残業は、実際の退勤時刻のとおりに申請できますか」 | 看護師の質問文 |
| 新卒 | 「最初の配属はどのように決まりますか。過去3年の新卒の採用者数と離職者数を教えていただけますか」 | 新卒の質問文 |
| 中途 | 「直属の上司の方や配属先の方と、お話しする機会はありますか。前任の方が辞めた理由を教えてください」 | 中途転職の質問文 |
答えがはっきりしないとき
- その場で答えが出ないのは、悪いこととは限りません。「確認して、メールでご連絡いただけますか」と頼みます
- 大切な条件は、書面でも受け取ります。給与・勤務時間・休日などを書いた「労働条件通知書」です。契約のときに示された条件が事実と違う場合、労働者は、すぐに契約を解除できると労働基準法に定められています
- 数字も具体例も出ず、質問そのものを嫌がる様子が続くときは、判断材料の一つにします
- 面談だけで決めず、職場の見学や、同じ職種の方との面談も頼みます
聞くときの心がけ
- 1回の面談で聞くのは、優先順位の高い5〜7個までにします
- 時間が足りなければ、「ほかにも確認したい点があるので、メールで質問してもよいでしょうか」と聞きます
- 答えは、その場でメモを取り、面談のあとに見比べます。複数の会社を並べると、書かれていなかった項目や、答えの差が見えてきます
求人票に書かれていない項目の見つけ方は、コラム「求人票の読み方」にまとめました。
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出典
- 労働基準法 第15条・第39条(e-Gov法令検索)
- 職業安定法施行規則 第4条の2(e-Gov法令検索):募集で明示する項目
- 青少年の雇用の促進等に関する法律 第13条(e-Gov法令検索):新卒の求めに応じた情報提供
確認日:2026年10月3日
