一人薬剤師を避けたい薬剤師の転職|配置人数・応援の体制の確かめ方と年収の目安


薬剤師が自分一人の日が多いと、休憩も有給も、急な体調不良のときも、代わりがいません。転職先で同じことが起きないかは、求人票には書かれていないことが多いので、面談で配置人数と応援の体制を聞いて確かめます。
こんな方に
- 週に何日か、薬剤師が自分一人になる
- 昼休みも交代できず、電話や来局の対応をしながら休んでいる
- 急な体調不良や家族の用事でも、代わりに入れる人がいない
- 求人票に配置人数が書かれておらず、転職先でも同じになりそうで不安だ
年収・働き方の目安
一人薬剤師かどうかは、勤務先の種類や法人の方針で変わり、年収の目安には直接出てきません。次の表は、勤務先ごとの常勤の年収の目安です(LPの相場表と同じ)。
| 勤務先 | 都市部 | 地方 |
|---|---|---|
| 調剤薬局(一般薬剤師) | 450〜550万円 | 500〜650万円 |
| ドラッグストア | 500〜600万円 | 550〜700万円 |
| 病院 | 400〜500万円 | 420〜550万円 |
※額面の目安です。「薬剤師2名以上」などの条件を付けると、応募できる求人は絞られます。病院は複数の薬剤師で業務を分けるため、一人薬剤師の状態は起こりにくくなりますが、年収の目安は薬局より低めです。
決める前に知っておきたいこと
「一人薬剤師」には2つの形があります。薬局に薬剤師が1人しかいない場合と、ふだんは複数でも、休憩・休暇・開店時間の都合で1人になる日や時間帯がある場合です。求人票の「薬剤師2名体制」だけでは、後者は分かりません。
薬局の薬剤師については、「薬局並びに店舗販売業及び配置販売業の業務を行う体制を定める省令」に次の決まりがあります。面談で聞くときの手がかりになります。
- 開店時間内は、調剤に従事する薬剤師が常に勤務していること。
- 調剤に従事する薬剤師の週の勤務時間の合計が、薬局の開店時間の週の合計以上であること。開店時間が長い薬局で薬剤師が1人なら、その人の勤務時間が長くなるか、パートや応援の薬剤師が入っているはずです。
- 薬剤師の人数は、1日平均の処方箋40枚につき1人以上であること(眼科・耳鼻咽喉科・歯科の処方箋は3分の2で数えます)。
- 在宅の訪問などで薬局の外に出る「薬剤師不在時間」は、1日4時間か開店時間の2分の1の短い方まで。
休憩は、自由に利用できる時間として与える決まりです(労働基準法第34条)。来局や電話に対応しながらでは、休憩になりません。また、事務員が調剤の一部を手伝うことはできますが、薬剤師の指示のもと、薬剤師の目が届く範囲で行い、最終の確認は薬剤師が自分で行います(厚生労働省通知)。事務員がいても、薬剤師の「一人」の負担は変わりません。
面談・面接で確認すること
- 「入職後の配置は、薬剤師何名の想定ですか。薬剤師が1人になる日や時間帯はありますか。」
- 「急な欠勤や休暇のときは、どなたが応援に来ますか。応援はどの薬局から来ますか。」
- 「昼休みは、交代で自由に使える時間として取れていますか。有給休暇は、直近1年で平均してどのくらい取れていますか。」
- 「薬剤師が1人の日の処方箋枚数は、多い日でどのくらいですか。」
- 「2名以上の勤務を、配属の条件として書面にしていただくことはできますか。」
答えが「基本は2名ですが、状況によります」のように幅のある言い方のときは、「状況によって1人になるのは、月に何日ほどですか」と、日数で聞き直すと実態が分かります。
ご自身でできる確認
- 今の職場で、薬剤師が自分1人になった日と時間帯を、1か月分書き出す
- その日の処方箋の枚数と、昼休みを実際に取れた日数を記録する
- 転職先への条件を「必須(薬剤師2名以上)」と「できれば(応援の体制あり)」に分けておく
- 求人票で「アットホーム」などの言葉の代わりに、配置人数や処方箋枚数が書かれているかを見る
34歳・週3日が一人薬剤師・在宅が増えた
作例:関東・34歳・女性・調剤薬局
知りたかったこと
週3日が一人薬剤師で、在宅も増えて残業が続いています。無理なく続けられる職場に移りたいのですが、転職して前より忙しくならないか心配です。
分かったこと・ご案内した先
診断の結果は「負荷が高い状態」でした。次の職場の条件を「薬剤師2名以上の配置」に絞る進め方と、配置人数と応援の体制を聞く質問文をお伝えし、薬剤師専門のエージェントを2社ご案内しました。
