管理職候補として小さな会社へ転職|年収の目安と、名ばかり管理職を避ける確認点


小さな会社では、管理職が現場の仕事を兼ねることがあります。裁量を得られる一方、権限や待遇が伴わない「名ばかり管理職」にならないよう、入社前に役割と残業代の扱いを確かめましょう。
こんな方に
- 今の会社で課長級を経験し、地元の会社で裁量のある仕事をしたい
- 経営者に近い立場で、組織づくりに関わりたい
- 小さな会社の管理職が、どんな役割になるのか知りたい
- 管理職になっても、残業代や待遇が見合うか確かめたい
年収・働き方の目安
地方・従業員100人未満の、管理職候補(課長級)の年収の目安です。
| 職種 | 20代 | 30代 | 40代 |
|---|---|---|---|
| 管理職候補(課長級) | 370〜460万円※ | 450〜550万円 | 500〜650万円 |
※20代の管理職候補は募集が少なく、20代の他職種と30代の管理職候補の間をとった参考値です。額面・賞与込みの目安で、厚生労働省「賃金構造基本統計調査」(令和7年)をもとに、地方向けに補正しています。
すでに管理職として働いている人の平均は、これより高めです。全国・従業員10〜99人の「管理的職業従事者」の平均は、年収に換算すると30代で約650万円、40代で約730万円です。管理職候補として入社する場合は、経験と会社の規模により、これより低い幅から始まることがあります。
参考として、役職別の月給(所定内給与額、全国・企業規模計)は、部長級63.6万円、課長級52.9万円、係長級39.9万円、非役職者31.1万円です(令和7年)。
決める前に知っておきたいこと
- 管理職の肩書きが、そのまま「管理監督者」になるわけではありません:厚生労働省は、管理監督者を「労働条件の決定その他労務管理について、経営者と一体的な立場にある者」とし、名称ではなく実態で判断するとしています。判断のポイントは、①職務内容・責任・権限、②出退勤など労働時間の裁量、③地位にふさわしい賃金などの待遇の3つです。
- 該当しないと、残業代の対象になります:採用・評価・労働時間の管理に実質の権限がなく、待遇も見合わない場合は、管理監督者とは認められにくく、残業代の対象になることがあります。
- 小さな会社の管理職は、現場の仕事を兼ねることがあります:部下の人数、担当する現場の仕事の割合を、入社前に確かめましょう。
- 役職手当と残業代は、別に確かめます:役職手当があっても、残業代の代わりとして払われているのか、別に残業代が出るのかで、実際の年収が変わります。
- 前任者の事情を聞きます:前の管理職がなぜ交代したかは、役割や社内の事情を知る手がかりです。
面談・面接で確認すること
- 「管理職候補としての役割で、採用・評価・労働時間の決定は、どこまで任されますか。残業代は、どのように扱われますか。」
- 「現在のチームは何人で、どなたを部下として想定していますか。」
- 「前任の方は、どのような理由で交代されましたか。」
- 「役職手当の金額と、手当に含まれる残業の時間があれば教えてください。」
- 「経営者の方と、どのくらいの頻度で、どのような場で方針を決めていますか。」
ご自身でできる確認
- 今の役職で、実際に自分が決めていること(採用・評価・予算・シフト)を書き出す
- 管理職として譲れない年収と、権限の条件を決める
- 募集の役割を、権限・労働時間の裁量・待遇の3つの視点で見直す
- 内定後の労働条件通知書で、役職手当・残業代・就業場所と業務の変更の範囲を確かめる
管理職候補として小さな会社へ・名ばかり管理職は避けたい
作例:九州・42歳・営業課長(従業員300名の会社)
知りたかったこと
大きな会社の課長から、地元の小さな会社で管理職候補として働きたい。裁量は欲しいが、権限がないのに残業代が出なくなる「名ばかり管理職」は避けたい。
分かったこと・ご案内した先
管理職候補・40代の目安(500〜650万円)と、権限と残業代の扱いを確かめる質問文をお渡ししました。肩書きだけで管理監督者とされるわけではないという厚生労働省の考え方もお伝えし、管理職・リーダー職の求人を扱うエージェントを1〜2社ご案内しました。
