診断する

特養から有料老人ホーム・デイサービスへ|施設形態ごとの給与と働き方の違い

施設の居室で利用者の移動を支える場面(イメージ)
施設の居室で利用者の移動を支える場面(イメージ)

同じ介護の仕事でも、特養、老健、有料老人ホーム、グループホーム、デイサービスでは、夜勤の有無も給与の水準も違います。移る前に、施設形態ごとの違いと、確かめるべき点を知っておきましょう。

こんな方に

  • 特養で働いていて、夜勤や人手不足がきつくなってきた
  • 有料老人ホームやデイサービスに移ると、給与がどれだけ変わるか知りたい
  • 介護福祉士の経験を、別の施設形態で活かしたい
  • 施設の種類を変えるか、同じ種類で職場だけ変えるか迷っている

年収・働き方の目安

施設形態 夜勤 介護福祉士の目安 無資格〜実務者研修の目安
特養・老健 あり 400〜470万円 350〜420万円
介護付き有料老人ホーム・グループホーム あり 370〜450万円 320〜400万円
デイサービス・訪問介護など 日勤のみ 350〜430万円 300〜390万円

※常勤の年収(額面)の目安で、賞与と夜勤手当を含みます。

参考として、厚生労働省の調査(2024年9月、常勤の介護職員の平均給与額)では、次のとおりでした。資格や勤続年数を問わない平均です。

サービス 月額 年換算
特別養護老人ホーム 36.2万円 約434万円
介護老人保健施設 35.3万円 約423万円
特定施設入居者生活介護(介護付き有料老人ホームなど) 36.1万円 約433万円
認知症対応型共同生活介護(グループホーム) 30.2万円 約362万円
通所介護(デイサービス) 29.4万円 約353万円
訪問介護 35.0万円 約420万円

介護付き有料老人ホームとグループホームでは、平均に約6万円(月額)の差があります。上の目安の表で、この2つを一つの行にまとめて幅を広くしているのはそのためです。

決める前に知っておきたいこと

夜勤の有無と体制は施設ごとに違う。 入所・入居の施設(特養・老健・有料・グループホーム)は夜間も介護が必要なため夜勤があり、デイサービスや訪問介護は日勤が中心です。夜勤の回数、夜間の人数、入居者さんの要介護度、看取りの対応は、同じ施設形態でも違うため、面談で確かめます。

「有料老人ホーム」は2種類ある。 介護付き(施設が介護サービスを提供する)と、住宅型(外部の訪問介護などを利用する)があり、働き方も、所属する事業所も違います。求人票でどちらかを確かめましょう。

加算率の見方。 処遇改善加算の率は、サービスの種類ごとに国が決めています。2026年6月以降の加算Ⅰイでは、特別養護老人ホームが16.3%、特定施設入居者生活介護が14.8%、通所介護が11.1%です。ただし、この率は介護報酬に対する率で、給与がその割合で上がる意味ではありません。給与への反映は法人の配分で変わるので、加算の区分と、自分に入る額(基本給か手当か)を確かめます。

上位の区分ほど要件が多い。 加算の区分Ⅰは、昇給の仕組み、研修、介護福祉士の配置などの要件を、広く満たす必要があります。区分は、事業所が賃金の仕組みを整えているかを見る手がかりになります。

面談・面接で確認すること

  • 「夜勤は月に何回で、夜間は何人の体制ですか。入居者さんの要介護度は平均でどのくらいですか。」
  • 「処遇改善加算の区分と、賃金改善が基本給と手当のどちらに入っているかを教えてください。賞与の計算に含まれますか。」
  • 「特養での経験は、給与や役職にどのように評価されますか。介護福祉士の資格手当はいくらですか。」
  • 「この1年で退職された職員は何人ですか。看取りの対応は、年にどのくらいありますか。」

ご自身でできる確認

  1. 給与明細で、基本給、夜勤手当、処遇改善の手当を分けて書き出す
  2. 気になる施設を介護サービス情報公表システム(厚生労働省)で検索し、従業者数や前年度の退職者数を見る
  3. 求人票で、サービスの種類(介護付きか住宅型か、通所介護か訪問介護か)まで確かめる
  4. 見学を申し込み、昼と夜の人の配置、職員の声かけの様子を見せてもらう
利用の例

同じ特養で職場だけ変えたい

作例:九州・45歳・介護福祉士

知りたかったこと

職種も施設の種類も変えたくない。人手不足と人間関係がつらく、同じ特養の仕事で職場だけ変えたい。

分かったこと・ご案内した先

特養・老健の夜勤ありの目安(介護福祉士400〜470万円)をお伝えし、退職者の数・夜間の体制・加算の配分を聞く質問文をお渡しして、エージェントを2社ご案内しました。

2分で条件に合うエージェントを見る