病院からクリニックの日勤へ転職する看護師の年収の変化と、面談で聞くこと


夜勤がなく、夕方や土日に予定を立てやすいのがクリニックの日勤です。一方で、年収は下がることが多く、賞与や休みの扱いも職場でだいぶ違います。数字で確かめてから決められるよう整理します。
こんな方に
- 子育てや介護のために、夜勤をやめたい
- 夕方や土日に予定を立てやすい、休みが読める働き方がしたい
- 年収が下がる幅を知ってから決めたい
- 病棟とは違う、外来中心の仕事をしてみたい
年収・働き方の目安
| 職場の種類 | 年収の目安 | 夜勤 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| クリニック | 350〜450万円 | なし | 日勤のみ、賞与が少ない傾向 |
| (比べる)急性期病院(病棟) | 450〜550万円 | 月4〜9回 | 教育は厚いが、残業・負荷が大きい |
※目安の幅です。幅の中央で比べると、クリニックは急性期病院より100万円ほど低くなります。賞与・手当・地域で変わり、個々の求人とは異なります。
決める前に知っておきたいこと
年収が下がる主な理由は、夜勤手当と賞与です。 日本看護協会「2025年病院看護実態調査」では、病院の夜勤手当(定額分)の平均は、2交代の夜勤1回あたり約11,500円、3交代の準夜勤で約4,300円・深夜勤で約5,200円でした。平均額で計算すると、2交代で月4回分なら年に約55万円、3交代で月8回分なら年に約46万円です。これに賞与の違いが重なります。
賞与は、クリニックによって大きく違います。 賞与が少ない傾向があるため、「昨年度の実績が何か月分か」を確かめることが大切です。求人票の月給だけで比べると、年収を見誤ることがあります。
日勤でも、残業や当番はあります。 診療時間後の片付けや記録、休日診療の当番、学会・研修の扱いは、診療科やクリニックで違います。「日勤のみ」と書かれていても、実際の退勤時刻と休みの取り方は面談で聞きましょう。
小規模なので、人数と休みの取りやすさを確かめましょう。 看護師が少人数のクリニックでは、急な休みの代わりがいないことがあります。参考として、病院の所定年間休日の平均は117.7日でした(日本看護協会、2025年調査)。クリニックの年間休日と比べる目安になります。
診療科で、働き方が変わります。 内科・小児科・整形外科・皮膚科・美容クリニックなどで、診療時間、処置の内容、忙しい時間帯が違います。病棟での経験をどの診療科で生かしたいかを先に決めておくと、求人を絞りやすくなります。
面談・面接で確認すること
- 「昨年度の賞与は何か月分で、支給はいつですか。」
- 「診療時間後の残業と、休日の当番や研修の扱いを教えてください。」
- 「看護師は何人で、急に休む人が出たときは、どのように対応していますか。」
- 「年間休日の日数と、有給休暇の取得状況を教えてください。」
- 「退職金の制度や、昇給の決まりはありますか。」
ご自身でできる確認
- 源泉徴収票で、今の年収(夜勤手当・賞与を含む)を確かめる。
- 生活費から、必要な年収の目安を計算し、足りるかを確かめる。
- 子どもの預け先など、家庭の時間の条件を書き出す。
- 診断で、今の負荷の目安と、クリニックの日勤での年収の幅を確かめる。
子育てのためにクリニックの日勤へ
作例:中部・35歳・内科病棟の看護師
知りたかったこと
子どもが小さく、夜勤を続けるのが難しい。クリニックの日勤に移りたいが、年収が下がるのが不安。
分かったこと・ご案内した先
目安の表では、急性期病棟(450〜550万円)からクリニック(350〜450万円)へは、幅の中央で100万円ほど下がります。夜勤手当の定額分だけでも、病院の平均で年に46〜55万円ほどになることをお伝えしました。賞与の月数、診療時間後の残業、休日の当番を聞く質問文をお渡しし、クリニックの求人を扱う転職エージェントを1社ご案内した、という使い方です。
