SES常駐から自社開発へ転職するには 年収の目安と、経験の示し方・契約の確かめ方


SES常駐の経験でも、担当した工程と使った技術を具体的に示せれば、自社開発の会社で評価されやすくなります。ただし、案件によって経験の幅が大きく違うため、何を担当したかの整理が鍵です。契約と配属の確かめ方も合わせて知っておきましょう。
こんな方に
- 客先に常駐していて、保守や運用が中心で新規開発の経験が少ない
- 案件が変わるたびに技術が変わり、経験が積み上がっている実感がない
- 自社開発の会社に移りたいが、経験が足りるか分からない
- 配属先や契約の内容を、入社前にもっと確かめておけばよかったと感じている
年収・働き方の目安
| 経験 | SES常駐(客先) | 参考:バックエンド(Web) |
|---|---|---|
| 経験3年(1〜4年目) | 380〜480万円 | 450〜600万円 |
| 経験5〜8年(5〜9年目) | 450〜600万円 | 600〜850万円 |
| リード・10年以上 | 550〜700万円 | 850〜1,100万円 |
※額面(賞与込み)の目安です。右の列は、職種の相場表のバックエンド(Web)を並べた参考です。自社開発に移れば上がるという意味ではありません。年収は、担当した工程・技術・成果で変わります。
相場表では、SES常駐のみの経歴は下がる条件、自社開発の経験は上がる条件に入っています。まず、担当した工程と技術を整理しましょう。
決める前に知っておきたいこと
- 契約と実際の働き方が合っているか確かめましょう:SESは法律上の用語ではなく、多くは、客先に技術者を常駐させる「準委任」などの契約です。厚生労働省の資料では、請負・準委任のときに、発注者と受注者の労働者のあいだに指揮命令の関係がある場合は、契約の形式にかかわらず労働者派遣にあたり、いわゆる偽装請負として扱われるとしています。働き方に疑問があるときは、会社や都道府県の労働局の窓口に相談できます。
- 常駐先の変更の範囲を、書面で確かめましょう:2024年4月から、求人や労働契約で、雇入れ直後の就業場所・業務に加えて、その変更の範囲を明示することになっています(厚生労働省)。常駐先が変わる可能性があるときは、どこまで変わりうるかを入社前に確かめましょう。
- 「自社開発」でも中身は幅があります:新規のサービスを作る会社もあれば、保守が中心の会社もあります。入社後に最初に担当する仕事と、開発の進め方を具体的に聞きましょう。
- 経験は「工程・技術・役割」で示します:要件定義・設計・開発・テスト・運用のうち、自分が主体で担当した工程と、使った技術、チームでの役割を書きます。
- 客先の情報は伏せて書きます:守秘義務の範囲で、客先名・案件の特定情報・社外秘の数値は書かないでください。
面談・面接で確認すること
- 「配属先は、どのように決まりますか。希望する技術や領域を伝える機会はありますか。配属が変わるときの条件と、配属が決まらない間の給与の扱いを教えてください。」
- 「入社後に最初に担当する仕事の範囲(設計・開発・運用)と、開発の進め方を教えてください。」
- 「開発では、コードレビューを誰が、どのくらいの時間内に行うかが決まっていますか。」
- 「自社開発の部署に、SES常駐の経験から移った方はいますか。どのような経験が評価されましたか。」
ご自身でできる確認
- 担当した案件を、期間・工程・使った技術・チームの人数・自分の役割で一覧にする
- 設計・レビュー・障害対応・リリースのうち、自分が主体で担当したものに印を付ける
- 労働条件の通知書で、就業場所と業務の変更の範囲、給与の内訳を確かめる
- 客先の案件とは別に、個人の開発物や学習の成果など、示せる実績を用意する
SES常駐3年・年収420万円・自社開発へ
作例:関西・27歳・SES常駐
知りたかったこと
Javaで3年、客先に常駐している。保守が中心で、設計や新規開発の経験が少ない。自社開発の会社に移れるか知りたい。
分かったこと・ご案内した先
SES常駐・経験3年前後の目安380〜480万円の範囲内であることをお伝えしました。担当した工程・使った技術・チームでの役割を職務経歴書で示す進め方と、開発の進め方を聞く質問文をお渡しし、自社開発の求人区分があるエージェントを2社ご案内しました。
